バリアフリー・ユニバーサルデザイン

バリアフリーとユニバーサルデザインの違い

「バリアフリー」は、お年よりや障害のある方といった特定の人を対象として、快適に生活できるように、後からバリアをなくすことです。例えば、階段しかない出入口の横にスロープを設置して、戸も開き戸しかついていなければ、別に自動ドアを設置するような場合があります。
一方、「ユニバーサルデザイン」は、国籍や性別、年齢、そして障害があるかないかなどに関係なく、はじめから、すべての人ができるだけ使いやすく、便 利なものを広めることです。バリアフリーに比べると対象者が広くなります。例えば、出入口には、はじめから階段や段差をつくらずに平らにする場合です。こ の場合、戸はすべて自動ドアのように誰でも開け閉めしやすいものにする必要があります。
両者は、ユニバーサルデザインが追いつかない部分をバリアフリーでカバーしていくような共存関係になります。一般的には、バリアフリーを一歩進めた考え方がユニバーサルデザインだとも言われています。

介護保険を利用した介護リフォーム(住宅改修)とは

介護保険を利用して行える介護リフォーム(住宅改修)は下記のものに定められています。

  • ・手すりの取り付け
  • ・段差の解消
  • ・滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料変更
  • ・引き戸等への扉の取り替え
  • ・洋式便器等への便器の取り替え
  • ・その他これらの各工事に付帯して必要となる工事
これらの工事を行った場合、自治体より費用の9割の支給を受けることができます。(1割は自己負担)利用限度額は20万円までで、原則1回限り利用できます。
(1回の改修で20万円を使い切らずに、数回に分けて使うこともできます)

ご本人の自立した生活のために、介護者の負担軽減のために

介護リフォームの目的は、第一は介護が必要なご本人が自立した生活を送ることができて、ご本人が尊厳を保てるようにすることになります。
しかし、介護は介護者であるご家族の負担も大きなものですから、介護者の心身を消耗させてしまいます。介護を受けるご本人が自立することで、介護者の負担が軽減されるということが第二の目的になります。
ご本人の「何でも家族にやってもらう」や、介護者の「自分が我慢すれば」という気持ちは捨て、積極的な介護リフォームの導入を行って、皆が幸せに暮らせるようにしてみませんか。

介護リフォームサービス紹介

段差解消

玄関や廊下、浴室の出入り口のほか、屋外の玄関アプローチなどの段差を無くしたり、軽減したりして歩行しやすくする工事を致します。スロープにするだけではなく、式台を設けたり、浴槽の縁の高さを低くしたり、浴槽を浅いものに交換するなどの工事も対象になります。

扉の交換・撤去

開き戸では身体の向きを変える動きで不安定になることがあります。また、幅が狭く車イスでは通りにくいこともあります。そこで、建具を引き戸にしたり、開き戸の吊り元を変更したり、開閉しやすいようにドアノブをレバー式に変更するなどの工事を行います。

床材の変更

身体のバランスを取りにくくなった高齢者には滑りやすい床材は転倒につながり危険です。また、畳では車イスや移動リフトなどの走行が上手くできません。このような場合、床材の変更をします。安心して歩行できる、移動できる床はご本人の自立になるだけでなく、介護者の負担も軽減します。

手すりの取り付け

廊下や段差のあるところでの歩行を安定させたり、トイレや浴室などの立ち座り動作を安全に行うために手すりを壁や床に固定させます。介護リフォームでもっともご要望の多い工事ですが、ご本人様の身体の状況に合わせて細かな計画が必要ですので、内容は様ざまです。

和式便器から洋式便器への取替え

介護保険では和式便器から洋式便器などへの交換が対象になりますが、洋式便器でも立ち上がりしやすい高さへの変更、動作や介護を楽に行えるための便器の向きを交換する工事も改修費の支給対象となります。

サービスフロー(介護保険を利用する場合)

ケアマネージャーに相談
まず、担当のケアマネージャーに相談し、介護リフォーム(住宅改修)の必要性や目的をはっきりさせておきましょう。
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施工業者の選択・見積り依頼
一般的にリフォーム会社で行えますが、より良い提案ができるのは在宅介護について詳しいところです。
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自治体の介護保険窓口へ事前申請
工事の前に保険者である自治体への事前申請・承認が必要です。
ケアマネージャーと施工会社が書類の作成を致します。